回転式乾燥冷却装置(除湿機能付き)

概要

小型ワークを、加熱→冷却+除湿処理を自動で行う小型装置です。

          本装置のおおまかな説明

回転式冶具(ロータリーケース)に、手動にてワークを投入(差込)
(ワンタクト10秒で自動で進行方向に回転していきます)
              ↓
ヒートセクション(加熱炉部分)の中にワーク投入時に一気に加熱
              ↓  
一定の条件を満たした段階で即座に冷却(同時に除湿機能を発動)
              ↓  
排出側に来たワークを手動で取出し(10秒ごとに1枚排出)

温度条件

130℃~160℃ で 30秒以上間加熱
         ↓
排出するまでに、30℃以下に強制冷却(実質27℃程度まで冷却)
 
熱源、冷却装置の説明は敢えて避けさせて頂きますが
非常にコンパクトに纏まっており、使い勝手も良い装置になりました。

本体正面画像

正面から向かって左側の切欠き部分 → 投入側(加熱)
正面から向かって右側の切欠き部分 → 排出側(冷却)
右上部に見えているのがエアクーラーになります。 

高圧エアを冷却効果に置換し冷却エアをワークに噴射します。

装置のダウンサイジング

装置の外形は、おおよそ1500 × 2000 × 1300程度になります。

このサイズに、加熱 & 冷却 + 除湿機能を持たせる為には
やはり様々な工夫が必要になってきます。
吸気、排気のバランス、炉内隔壁の構成等
炉体には弊社独自のノウハウが凝縮されています。

(内部構造に関しては非公開とさせて頂きます)

製作途中(完成度8割程度)

既に試験は可能で、お客様からのワークでテストしている段階です。
この装置も要求された納期がタイトで(正味で1カ月)
設計、製作、購入部品の発注も並行しながら完成に漕ぎ着けました。

イメージから実際の炉体を構成する作業

先ず、客先からの要求事項を纏めつつ炉体を構築します。

はじめにサイズを合わせた上でアバウトな漫画(ラフスケッチ的な)を画き
温度条件を満たせる炉体を作り上げて行きます。

装置周囲への熱影響も考慮し、最適な断熱構造で炉体を製作します。

↑ は、あくまでイメージです。 

炉体設計は、炉内の熱の動きが見えないと(イメージが出来ないと)
なかなか難しい作業ではあります。 

都合の悪い部分はデリートしてありますので御了承下さい。

本装置のプロファイル

構造がシンプルなだけに、炉内の温度バランスの調和が
非常にシビアで難しい装置でした。

データ収集を始めた当初は、温度も目的の値まで上昇せず
尚且つ冷却能力不足で本装置がお客様からの要求スペックを
本当に満たせるのかと不安と試行錯誤の連続でしたが
結果的に良い物が出来たなと感じています。

「加熱 → 即冷却」と、いった 
相反した機能や工程が必要なお客様には有益な装置だと確信しております。

指定条件が、130℃~160℃ ↑(画像の横線2本の間)
横マス(1マス)30秒 冷却完了温度 26℃±2℃程度

↑ のプロファイルデータで是を満たしています。